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昭和36年7月25日、東京生まれ

利美と名付けられたジャガー横田

電気関係の仕事をしていた父と飲食店で働いていた母

そして2つ上の姉と4人家族、一家は仲睦まじく暮らしていた

 

ある日、連れていかれた病院

そこで病に伏していたのは利美の実の父親:栄一…

初めて母はジャガーに生い立ちを語った

それは、実の父親:栄一と母との間に四女として生まれていた

ジャガーには合わせて3人の姉がいた

●ジャガー横田の生き別れた姉妹

当時、とび職として働いていた父:栄一

仕事が終わり家に戻ると酒を飲み、度々母に暴力をふるっていた

そして、時にその刃は子供に向けられた

子供たちにとって酔った父親は恐怖の存在

帰宅すると押し入れで息をひそめていた

そして…娘たちを守りたいと、母は、

「これ以上お酒を飲み続けるというのなら離婚させてください」

次の瞬間、父がのこぎりで母を切りつけた

離婚を切り出したが、父は応じなかった

すると母は家を出ていくことを決意

母1人で4人の子供を養う経済力などなく、

連れていけるのはまだ幼かった三女とジャガーだけ

母の実家がある群馬県へ移り住んだ

 

それから5年後…母の下に届いたのは、父の死期が近いという知らせ

ジャガーにとって最初で最後の父との思い出だった

その1週間後、父:栄一さんはこの世を去った

 

姉たちによると父は、

酒さえ入っていなければ子煩悩で優しい一面を持っていたという

とび職の親方として若い衆の面倒を見て、仕事の面でも成功していた

 

母に連れられてジャガーが家を出た後、父の下に残された2人の姉

母が去った後、父は急に体調を崩し入院

世話をする人がいなくなった2人の娘は児童施設に預けられることになった

無情にも姉妹が預けられたのは別々の施設…

 

●育ての親:吉晴さんの愛

2人の娘を養うため居酒屋で働き始めた母

そこで常連客として通っていたのが、

のちにジャガーの育ての父となる吉晴さん

吉晴さんは当時 20歳

母より11歳年下となる青年は、

優しい性格で一家に視線に馴染んでいったかに見えたが、

ジャガーは、血が繋がっていないという事実が頭の隅にずっとあった

そして吉晴さんと母が正式に結婚

ジャガーの苗字は瀬沼から横田に変わった

すると苗字が変わったことが原因で学校でイジメられるように

母を心配させないようにイジメられている事を隠した

いつしか母と結婚した吉晴さんの存在を呪うように

母にも伝えられぬまま追い詰められていくジャガー

この窮地を救ったのは、他でもない吉晴さんだった

 

吉晴さんは校長室に乗り込み

「うちの娘がイジメられているみたいなんです」と訴えた

「イジメだなんてそんあことありません 大丈夫です。イジメられている現場を見たわけではないんでしょ?」

「イジメられてる所なんて見なくたって分かりますよ。私は利美の父親ですから」

この出来事をきっかけに本当の父と娘になれたと言う

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